アイエムエフ株式会社

パートナー
企業様へ
お問合せ
資料請求

【コラム】災害が起きても自分だけは大丈夫…ほんと?
防災の心得 ― 逃げ遅れないために

2022/9/20

【コラム】災害が起きても自分だけは大丈夫…ほんと?  9月1日は防災の日、1923年に関東大震災が起きた日です。日本は、世界各国の中でも、地震(津波)、火山噴火、台風、河川の氾濫等、自然災害に遭う確率がとても高いのだそうです。近年は地球温暖化の影響もあって、今まで以上に災害の規模が大きく身近に迫っている気がします。

これまでの災害に関する研究結果によると、災害が起きて避難指示や命令が発令されても、避難する人々の割合は半数を超えないというのです・・・!また、万が一に備えて防災対策として食料や水を備蓄している人の割合も、半数以下なのだそうです。
すなわち半数以上の人が、自分の人生で「そんなに大層なことは起きない」と思っているのです。

このように、身に起きる可能性のある危険を、日常生活の延長としてとらえて過小評価してしまう傾向を心理学では【正常性バイアス】といいます。

また人は、災害が発生し警告が発せられた時でも、その事実を自分の目で確認したくなる傾向があります。よく「川の増水を見に行かないでください」という報道がされますが、この情報の真偽確認に、「自分は大丈夫」という正常性バイアスが伴い、より危険を冒してしまうことがあるのです。

さらに人には「見に行かないで下さい!」と強く強制されると、「見に行きたくなる」という傾向もあります。

この“禁止されるほどやってみたくなる心理現象”を【カリギュラ効果】といい、心理学では、禁止や強制など自由を制限(剥奪・侵害)された際に、それに抗おうとする性質(心理的リアクタンス)の一つと考えられています。これも自ら危険に近づいていってしまう要素になります。

以上のように人間は、そもそも危険に対しては鈍感で、「すぐ避難しよう!」と判断するのが下手くそなのです。万が一しか起きないことに常に恐怖や不安を感じていてはまともに生きていけませんから、それも間違っているわけではありません。しかし、近年は過去に経験がないほどの異常気象が起きており、【正常性バイアス】に従ってばかりもいられません。今までに経験がなかったような事態が、わが身に降りかかってくる確率はかなり高くなっているのです。

いざというときに逃げ遅れないためには、災害被害を「他人事ではなく、自分事」として意識することがまず重要です。今、自分の身や家族に災害が起きたらどうなるのか、何が必要か想像してみましょう。そして、その際に必要な情報収集ツールを持ち、自分のできる範囲で備蓄したり、訓練したりして速やかに対応できる準備をしておくと安心ですね。

どうしても【カリギュラ効果】に抗えない方はこんな方法はどうでしょう。
近年は、自分が見に行かなくても増水した川の防災カメラなどの映像が見られるようになっています。各自治体で浸水ハザードマップや地震の地域危険度をHPに載せているところもあります。これで我慢しましょう・・・!そして事前に手に入れられる情報があると安心ですしね。

さて私は最近、ずっと気になっていた食卓のすぐそばにある食器棚に耐震家具ストッパーを設置しました。しかし寝室には背の高い家具を置かないだけにしています。それから最低限の水と食料、簡易トイレも備蓄しています(空腹は我慢できても、トイレは我慢できませんよね)。カセットコンロとボンベ、充電器・電池なども電気・ガスが止まったときに必要かもしれません。いざというときの連絡手段、家族が集合する避難場所など、年に一度は確認してみてはいかがでしょうか。
災害が起きた時にご自宅や遠方のご実家、友人・知人がいる地域などの被害予測がリアルタイムで確認できるWEBサイト(無償)もあるので、ぜひ活用してみてください。
cmap https://www.aioinissaydowa.co.jp/corporate/service/cmap/

【コラム】災害が起きても自分だけは大丈夫…ほんと?

弊社では臨床心理士等メンタルヘルスの専門家が対応する電話相談や、 テキスト型Web相談サービス・e-Counselingを提供しています。e-Counselingの 契約をしている企業の従業員の方は、https://imf-counseling.com/ または 下記QRコードからアクセスいただくとサービスをご利用いただけます(e-Counselingのご利用には企業IDが必要です。社内のポータルサイト等をご確認ください)。

QRコード

この記事に関するお問合せ

アイエムエフ株式会社 TEL. 03-5333-9480

ページトップへ